BEAJ、ASEAN参加のワークショップに協力
【2015年6月1日】 放送コンテンツ海外展開促進機構総務(BEAJ)は、6月1日~4日にかけて、総務省が東京都内で開いた「東南アジア諸国連合(ASEAN)地域における放送コンテンツ正規流通促進ワークショップ」の実施に協力した。
今回のワークショップは、ASEANと日本における「コンテンツの違法流通対策の情報共有」を主な目的として開催されたもの。ASEAN加盟各国から、放送・通信所管省庁と国営放送局の担当者ら約20人が参加した。各国出席者は、それぞれの著作権制度、テレビ視聴の傾向が説明したほか、インターネット上でのコンテンツ不正流通の現状などに関して報告した。
これに対して日本側は、総務省とコンテンツ海外流通促進機構(CODA)が国内の著作権保護や違法流通への対策、制度を紹介した。
一方BEAJは同機構の仕組みや目的や、ASEANの一部諸国を対象にこれまで実施したモデル事業を紹介するなどして、コンテンツの海外展開への貢献を説明した。
TBS訪問の様子
また、期間中、参加者はNHKと、民間放送局ではTBSテレビを訪問した。TBSは海外への番組販売の事例を紹介したほか、コンテンツの権利処理に関する基本的な仕組みや、同社が行なっている違法流通対策の具体的な取り組みについて説明した。
ASEAN加盟国から9か国約20名が参加
今回のワークショップを終えて参加者は、「不正流通に対する国民の意識の啓蒙の重要性を実感した」と述べたほか、「日本の不正流通に対する取り組みを参考にしていきたい」との声が聞かれた。またある出席者は「コンテンツの不正流通はASEAN各国とも共通の課題。インターネット普及とデジタル化によって不正流通がますます加速している」と指摘し、「それぞれ国内での対策を行うだけでは不十分であり、国境を越えた地域間の協力がますます必要」だと話した。