第9回 BEAJ「放送コンテンツの海外展開に関するセミナー」を開催
BEAJは2025年1月17日(金)、第9回 BEAJ「放送コンテンツの海外展開に関するセミナー」を会場(大手町サンケイプラザ)およびオンラインのハイブリッド形式で開催しました。登壇者も含む会場出席者69名、オンライン聴講者81名と150名近い方々にご参加いただきました。
冒頭、BEAJ岡理事長および、総務省 情報流通行政局 豊嶋局長のご挨拶でセミナーが始まりました。

BEAJ 岡 理事長

総務省 情報流通行政局 豊嶋 局長
前半セッションでは、まず、(株)三菱総合研究所 髙野氏による「進化する映像制作と海外の制作体制」と題して、バンコクのVFXスタジオの例を交えながら海外の最新の映像制作・人材育成情報を説明しました。
次に、「海外展開におけるAIの利活用」 と題して、AIに詳しい3名の方にご登壇いただきました。
最初は、(株)イコーゼの大吉氏による「生成AI活用ファーストステップ」と題してAIと生成AIの違いや、生成AIを使うにあたっての注意などAI導入の第一歩についてご説明頂きました。
続いて、「生成AIサービスのご紹介」と題して(株)Future Objects北出氏から、AIによる日本語から多言語音声への吹替ソリューションの紹介、最後に、「海外展開に向けた動画字幕多言語サービスご紹介」としてWovn Technologies(株) 山﨑氏から、AIと英語ネイティブ翻訳専門家による低コストの英語字幕付与サービスの紹介など、実際にAIで海外展開向けの作業の省力化を図れるソリューションを紹介しました。

三菱総研 髙野氏

イコーゼ 大吉 氏

Future Objects 北出 氏

Wovn Technologies 山﨑 氏
休憩を挟んだ後半セッションでは、まず、「放送コンテンツ振興に係る取組について」と題し、総務省 情報流通行政局 情報通信作品振興課の飯村課長より2025年度の総務省補助事業の概要を含む、施策についてご説明頂きました。次に、「総務省事業の経験を活かした今後の海外展開の可能性」と題し、テレビ静岡 新名氏より今年度までの総務省事業の経験を活かした海外展開の実例をご紹介頂きました。続いて、ベトナム共和国から来日してご登壇いただいたMCV Holdings岡本氏による「ベトナムから見た東南アジアにおけるコンテンツ展開の現状- AI・SNSを活用した海外展開 -」と題した東南アジアでの日本コンテンツの現状や、ベトナム向けの越境ビジネスの紹介など実用的な講義が続きました。

総務省情報流通行政局 飯村 課長

テレビ静岡 新名 氏

MCV Holdings 岡本 氏

最後に、メディアジャーナリストとして各方面でご活躍中のジャーナリストの長谷川氏に「日本コンテンツが海外へ繋がる道はどこにあるのか?」と題して、世界における日本コンテンツの現在地と今後の道筋を解説していただきました。
今回は内容も多岐にわたる海外展開に向けた9つの講義を開催し、非常に内容の濃いセミナーとなりました。

ジャーナリスト 長谷川氏

閉会後に懇親会も開かれ、講師陣も含めて50名以上が参加し、登壇者と参加者、参加者同士で連絡先を交換し、今後の海外展開ビジネスにもつながる意義深い一日となりました。
参加者からは「ローカル局の海外展開の事例に励まされた」「AI等海外番販に向けての有効な機能紹介が多かった」、「時流を汲んだ内容でとても勉強になった」等の高評価をいただきました。

会員社専用のページには、当日のセミナー動画や資料を掲載しております。
会員社の皆さま、ご活用頂けると幸いです。
海外展開を検討しているメディア事業者の皆様で、メディアの海外展開に有益な情報が得られるセミナーについて関心がある方は、お気軽に弊機構までお問い合わせください。
今後もBEAJでは、国際見本市におけるイベントやセミナー等の開催を通じて、我が国の放送コンテンツの海外展開の拡大に貢献していきます。